お役立ち情報

お盆に飾る「なす」と「きゅうり」には宗派があった!違いを解説

2022年2月17日

お盆に飾る「なす」と「きゅうり」には宗派があった
スポンサーリンク

お盆になると、お供えやお盆飾りをする家庭は多いと思います。

主に、なすときゅうりを精霊馬にしますが、実はこの2つには宗派の違いがあるんです。

では、宗派によってどのような違いがあるのでしょうか?

今回は、精霊馬の宗派の違いなどについて紹介します。

 

お盆に飾る「なす」と「きゅうり」の意味とは?

お盆になると、お盆飾りとしてなすときゅうりをお供えしたりしますよね。

多くの人は精霊馬を作り、お仏壇に供えると思います。

そもそも、なぜお盆になるとなすときゅうりを飾るのでしょうか?

まずは、お盆に飾る、なすときゅうりの意味について紹介します。

 

そもそも精霊馬とは?

そもそも、お盆飾りの1つである精霊馬がなんなのかよく分からない人もいると思います。

精霊馬は「しょうりゅううま」と読み、役割はお盆にご先祖様が帰ってこられる際の乗り物なんです。

古くから精霊馬は、なすときゅうりで作られることが多いです。

なぜ、なすときゅうりで作られるかは後ほど紹介します。

 

なすときゅうりの意味

精霊馬がなすときゅうりで作られるのにも、意味はあります。

まずなすの意味ですが、なすはゆっくりと歩く牛を模しているんです。

ゆっくり歩く牛で、お盆後にのんびりと風景をみながら帰っていただくという意味合いで作られています。

きゅうりは、足の速い馬を表していて、お盆を迎えたらすぐにご先祖様を迎えに行くという意味合いがあります。

そのため、この2つは2つでセットにすることで、初めて意味を成します。

 

お盆に飾る「なす」と「きゅうり」!精霊馬の作り方と飾り方

お盆の飾りといえば、やはり精霊馬ですよね。

精霊馬は、主になすときゅうりが作ることが多いですが、どのように作るか気になりますよね。

また飾り方は、どうすべきなのか分からない人も多いと思います。

続いて、精霊馬の作り方と飾り方について紹介します。

 

精霊馬の作り方

精霊馬の作り方についてですが、基本的にはなすやきゅうりに割りばしなどを刺すだけです。

材料は、なすときゅうりを各1個ずつ、割りばし2本かつまようじを8本用意します。

まずは、割りばしを使う場合、1本を四等分にして全部で8個に分けます。

そして、きゅうりとなすのへたを頭に見立てて、へたの部分を頭部にします。

最後に、お腹に割りばしかつまようじを刺して、精霊馬は完成です。

最近では、凝った精霊馬などがSNSで流行しているので、気になった方はぜひ1度見てみるのをおすすめします。

 

精霊馬の飾り方

精霊馬にも、飾り方はきちんとあります。

まずお迎えのときは、精霊馬の頭を仏壇に向けて飾ります。これは、精霊馬に乗ってご先祖様をお迎えするためです。

なので、お迎えのときは精霊馬の頭を仏壇へ向ける形で飾りましょう。

またお送りのときは、精霊馬の頭を仏壇の外に向けて飾ります。

仏壇の外に向けることで、ご先祖様をお見送りするという意味が含まれています。

それぞれ意味があるので、間違えないようにしましょう。

 

お盆に飾る「なす」と「きゅうり」の精霊馬!宗派の違い

お盆に飾る精霊馬ですが、実は宗派によって違うという説があります。

お盆は宗派と深く関係があるため、いくつかお盆飾りにはルールが存在するんです。

では、宗派によってどのような違いがあるのでしょうか?

続いて、お盆飾りの精霊馬が宗教によってどのように違うのかについて紹介します。

 

宗派で特に大きな違いはない

一説には、お盆飾りの精霊馬が宗教によって違うといわれています。

では実際はどうなのかというと、宗教で微細な違いがあります。

仏教宗派には、天台宗、真言宗、浄土宗、臨済宗、曹洞宗、日蓮宗に分かれていますよね。

その中でも、真言宗、日蓮宗、天台宗、臨済宗ではお盆飾りをするとされています。

精霊馬の他にも、盆棚、精霊棚などを用意するのが恒例だそうです。

他にも曹洞宗では、お盆の前後に迎え火と送り火します。

こういったお盆ですることは違いがありますが、お盆飾りや精霊馬には特に違いはありません。

 

浄土真宗ではなにもしない

6つの仏教宗派のうち、1つだけお盆飾りなどをしない宗派があります。

それが、浄土真宗です。というのも、浄土真宗独自の思想が関係しているんです。

浄土真宗では、故人は亡くなった瞬間から成仏して、極楽浄土へと導かれ、仏様になるとされています。

そのため、故人を極楽浄土に導くための冥福や供養というのは必要ないんです。

つまり、お盆にご先祖様をお迎えするという風習自体ありません。

なので、精霊馬のようなお盆飾りは浄土真宗では必要ないということになります。

 

お盆に飾る「なす」と「きゅうり」の精霊馬!地域によっても違う

精霊馬は、主になすときゅうりで作ることが多いです。

しかし、地域によっては、精霊馬がなすときゅうりではない地域もあるんです。

続いて、精霊馬が地域で違う理由について紹介します。

 

なすときゅうりが多い理由

そもそも、精霊馬になすときゅうりが多いのはなぜなのでしょうか?

精霊馬になすときゅうりが使われるのは、比較的安価で手に入りやすい野菜だからです。

また、なすときゅうりは、お盆の時期に大量に収穫できる野菜というもの精霊馬に使われる理由です。

そのため、なすときゅうりの生産量によっては、他の野菜で代用することもあります。

特に沖縄などでは、きゅうりやなすの代わりにゴーヤを使うこともめずらしくありません。

 

地域によっては舟を流す

お盆の飾りつけで有名な精霊馬ですが、地域によっては精霊舟というものを作ることがあります。

精霊舟は、西日本で作られることが多いです。

精霊舟とは、麦わらや木で作られた船のことです。

シンプルな作りの船から、花を飾ったり、明かりを灯すものもあります。

一部の地域では送り盆の夕刻から、精霊舟を川に流すのがお盆の風習のようです。

 

お盆に飾る「なす」と「きゅうり」の精霊馬!処分方法

お盆が終わるころには、お盆飾りも片づけなければなりません。

しかし精霊馬はなすときゅうりで作っているので、すぐに処分する必要がありますよね。

処分方法は捨てることが思いつきますが、そもそもそのまま捨てていいのでしょうか?

最後に、精霊馬の片づけ方について紹介します。

 

精霊馬の片づけ方

精霊馬は迎え火・送り火をしたら、白い紙に塩を振ります。

塩を振った精霊馬は、土に埋めるか燃えるゴミの日に出しましょう。できることなら、菩提寺で供養してもらうのが1番です。

菩提樹というのは、ご先祖様のお墓のある仏事を営む寺のことです。

もし、お焚きあげができない場合は、燃えるゴミの日に捨てるのが1番です。

埋めるとしても、勝手にお寺などに埋めてはいけません。

犯罪になる可能性があるので、できるならば自分で処分しましょう。

 

精霊馬はいつまで片づければいい?

精霊馬などのお盆飾りは、8月16日の朝までに片づけるのがいいと言われています。

お盆が始まるのは地域によって違いますが、大体の地域では8月13日ごろです。

なので、13日に飾りつけをし、16日までに片づけましょう。

3日間だけ飾るのが面倒かもしれませんが、飾った以上はしっかりと片づける必要があります。

精霊馬を処分する際は、感謝の気持ちを込めて紙に包んで塩をかけて捨てましょう。

 

まとめ

今回は、精霊馬の宗派の違いについて紹介しましたが、参考になったでしょうか?

お盆飾りになすやきゅうりを飾るのは、宗派によって違います。

また地域によっては、なすやきゅうりではなく、別のものを飾りつける地域もあります。

なので、宗派や地域のルールにのっとって、お盆飾りをしましょう。

もし、精霊馬について不思議に思った方は、ぜひとも今回紹介した内容を参考にしてみてくださいね。

スポンサーリンク

-お役立ち情報