片栗粉を使った料理は多いですが、作っているときによく起こる問題がありますよね。
その問題というのが、片栗粉のとろみがつかないという現象です。
「片栗粉を分量通りに入れたのに…」だとか「さっきまでとろみはあったのに…」と問題は幅広いです。
ではなぜ、片栗粉のとろみがつかなくなるのでしょうか?
今回は、片栗粉のとろみがつかない原因について紹介します。
片栗粉のとろみがつかない3つの理由とは?
片栗粉のとろみがつかない理由は、いくつかあります。
時間が経つにつれ、ダマができたり固まってしまう事も少なくありません。
ではなぜ、片栗粉のとろみがつかなくなるのでしょうか?
まずは、片栗粉のとろみがつかない理由について紹介します。
①水の分量が多い
片栗粉のとろみがつかない原因1つめは、水の分量が多いからです。
よく水溶き片栗粉を作るとき、面倒でわざわざ分量を量らないなんて事はありませんか?
実は水溶き片栗粉を作るのにも分量はあって、水の量を間違えるととろみがつかなくなるんです。
水溶き片栗粉の正しい分量は、片栗粉1に対して水が2が正しいといわれています。これを間違えるととろみではなく、ただ水っぽくなるだけなので注意しましょう。
②加熱が足りない
片栗粉のとろみがつかない原因2つめは、加熱が足りないからです。
片栗粉にとるみがつくのに重要なのは、水の量だけではありません。
実は、加熱を十分にしているかどうかも重要になってくるんです。水溶き片栗粉は加熱する事で、初めて粘り成分を出します。
火が弱くなったり温度が下がると、この粘り成分はダマになったり、粘りそのものをなくしてしまうんです。なので、最初はとろみがあっても、料理を放置していればとろみがなくなるなんて事もあります。
料理中に水溶き片栗粉のとろみを保ちたい場合は、とにかく片栗粉を沸騰させる事が大切です。
③調味料の問題
片栗粉のとろみがつかない原因3つめは、調味料理の問題です。
実は水溶き片栗粉を作る上で、相性の悪い調味料というものは存在します。その調味料というのが、はちみつです。
片栗粉はデンプンでできているのですが、はちみつにはデンプンを分解する作用があります。そうなると、片栗粉を使う料理にはちみつを加えてしまうととろみがつかなくなってしまうんです。
はちみつを含む調味料として身近なのは、ソースです。
ソースも料理によっては片栗粉と一緒に使う事は多いので、十分注意しなければいけません。
しかし全てのソースにはちみつが使われているわけではないので、よくソースの原料を確認しましょう。
片栗粉のとろみを復活さえる方法
料理をしてる最中に、どこか片栗粉のとろみがつかなくなった場合、どうにかしたいですよね。
ですが、片栗粉のとろみを復活させようとしても、復活する事はありません。そのせいで一から料理を作りなおしたり、諦めた人も多いと思います。
続いて、片栗粉のとろみを復活させる方法について紹介します。
もう1度加熱しても復活しない
まず、片栗粉のとろみを復活させられるのかについて紹介しようと思います。
結論からいうと、1度片栗粉はとろみを失うと、再度加熱しても復活はしません。
例えばですが、再びフライパンに戻して加熱しても、ただ具がバラバラになるだけです。なので1度とろみがなくなってしまった場合、復活させるのは基本不可能という事を覚えておきましょう。
とろみを保ちたいなら、やはり料理ができてからすぐ食べるなどの努力が必要です。もしくは、十分な加熱状態を極力長く保つ事しか解決方法がありません。
新しく作りなおす
片栗粉のとろみを復活できないとなると、もう1つの対処法は新しく作りなおすという手段があります。
ただ再び調理する事で、料理の味が変わる可能性があるんです。他にも、片栗粉がダマになったりするので、最初のようにトロトロとした感じを出すのはかなり難しいです。
繰り返しになりますが、とろみを保ちたいなら、やはり料理ができてからすぐ食べるようにしましょう。
もう1つ予防策として、とろみは料理の最後につける事で、とろみが固まるのを回避できます。
とろみを長持ちさせる方法
片栗粉のとろみは復活できませんが、長持ちさせる方法はあります。
「どうせ面倒なんでしょ…」と思うかもしれませんが、実はそう難しくはないんです。
ある2つの事をすれば、とろみを長持ちさせる事ができます。続いて、とろみを長持ちさせる方法について紹介します。
片栗粉を入れた後にしっかり加熱する
とろみを長持ちさせる方法1つめは、片栗粉を入れた後にしっかり加熱する事です。
先程も紹介しましたが、とろみを出すにはしっかりと加熱する必要があります。ここで1度でも冷やしてしまうと、とろみはなくなってしまいます。
ちなみに片栗粉に含まれるデンプンは、65度以上でかたまり始めます。なので、常に65度よりも高い温度で加熱し続けなければなりません。
これも先程紹介しましたが、片栗粉のとろみは1度固まると復活できなくなってしまいます。そのためとろみをつけるなら、料理の最後に回しておきましょう。
最後に回しておく事で、鍋の温度が低くなる事を防げます。
水分の多い食べ物は水分を飛ばす
とろみを長持ちさせる方法2つめは、水分の多い食べ物は水分を飛ばす事です。
これも先程紹介しましたが、とろみがつかないのは水と片栗粉の分量が合っていない事も原因の1つです。
調理をしていると、やはり野菜などから水分がにじみでてしまう事があります。このとき水分がにじみ出たのを放置しておくと、後々水溶き片栗粉と合わせたときに失敗しやすくなるんです。
なので、キャベツのような水分の多い食べ物はできるだけ水分を飛ばしておきましょう。
片栗粉以外で代用できる物とは?
いざ料理で片栗粉を使おうとしたとき、うっかり買い忘れたなんて事はありませんか?
そうなったとき、何か代用できるものがないと困りますよね。実は片栗粉の代用になるものは多く、いくらかの共通点もあるんです。
最後に、片栗粉以外で代用できるものについて紹介します。
小麦粉
片栗粉以外で代用できるもの1つめは、小麦粉です。
意外かもしれませんが、実は小麦粉で片栗粉の代用をする事ができます。というのも、小麦粉にもデンプンが含まれています。
片栗粉のとろみはデンプンが元なので、デンプンを含んだものであれば代用は可能なのです。しかも方法も簡単で、水溶き片栗粉のように水で溶かすだけです。
そして水で溶かした小麦粉を加える事で、片栗粉とそん色ないとろみを作る事ができます。ただ水が多すぎると、水っぽくなったりして、とろみはつかなくなります。
なので、片栗粉と同じように水と小麦粉の分量はしっかりと量りましょう。
コンスターチ
片栗粉以外で代用できるもの2つめは、コンスターチです。
コーンスターチとは、とうもろこしのデンプンから作った粉の事です。そのため、小麦粉と同じくデンプンを含んだものとして、片栗粉の代用になります。
ただコンスターチの場合、片栗粉よりもとろみがつかないという欠点があります。とろみを出すには片栗粉のときとは違い、かなりの量のコンスターチが必要になるんです。
他にもコンスターチは、加熱しても無色透明にはなりません。味も残りやすかったりするので、代用するときもどんな料理に使うかは限られてきます。
じゃがいも
片栗粉以外で代用できるもの3つめは、じゃがいもです。
「なんで?」と思う人もいるかもしれませんが、今まで紹介した内容で予想できた人もいると思います。
じゃがいもにもデンプンは含まれているので、細かく切り、すり潰せば、片栗粉の代用になります。コンスターチも有能ではありますが、味を濃くする事が必須になるので合わない料理もあります。
しかし、じゃがいもだと合う料理も広がるので、そういった意味ではかなり有用です。ただ小麦粉に比べればとろみはつきにくいので、少し消費する量が多くなるのが欠点です。
まとめ
今回は、片栗粉のとろみがつかない原因について紹介しましたが、参考になったでしょうか?
水溶き片栗粉でとろみがつかない原因は、水との分量や加熱の仕方が原因です。なので、とろみがつきにくいときは、まずこの2つを確認してみましょう。
ただとろみがなくなってしまった場合、それを復活させる事はできません。そうならないように、創意工夫し上手くとろみを持たす事が大事です。
もし料理をしていて片栗粉のとろみがつかない場合は、ぜひとも今回紹介した内容を参考にしてみてくださいね。