揚げ物を作る時に油は必須ですが、油が余ってしまうなんて事はよくありますよね。
そんなとき、再利用する人も多いですが、油を再利用する際には気をつけなければならない事があります。
その気をつけなければいけない事というのが、油の酸化です。酸化した油を使うのは危険ですが、一体どうすれば油が酸化したのか見分けられるのでしょうか?
今回は、酸化した油の見分け方について紹介します。
油の酸化!5つの見分け方
余った油は次に揚げ物を作るときに、使いまわしてしまう事はよくあります。
ですが、油が酸化しているかどうか判断するとき、一体どのような状態を基準にしていますか?
酸化した油には、いくつかの特徴が存在します。まずは、油の酸化した状態の見分け方について紹介します。
①色が濃い
油の酸化の見分け方1つめは、油の色が濃い状態です。
普通の油は、どこか黄色っぽいですが、透き通った色をしていますよね。しかし、酸化した油は色が濃く、茶色っぽい色をしているんです。
これは、鍋やフライパンに入れていても分かるほどで、お皿などにに入れてみるとすぐに区別がつきます。
ただこの色の変化というのは、酸化して時間が経つのと比例しています。なので、酸化して日が経たない油は比較的色は茶色くありません。
油の色を見て、最後にいつ油を使ったかを思い返せば酸化しているか見分け方としては非常に優秀だと思います。
②臭いがある
油の酸化の見分け方2つめは、油に臭いがある状態です。
新鮮な油は、特に臭いなどはありません。しかし、酸化した油は、独特の臭さがします。
正直これを嗅いでしまえば、再利用をしようと思えるようなものではありません。とにかく異臭がした場合は、油が酸化している可能性が非常に高いです。
③粘りがある
油の酸化の見分け方3つめは、油に粘りがある状態です。
新鮮な油はサラサラしていますが、酸化した油はとても粘り気があります。なので、異様な粘り気を感じたときは、捨てる事をおすすめします。
ちなみに油が酸化したとき粘り気を強く感じるのは、油の温度が冷えたときです。粘り気だけで油の酸化を見分けるなら、できるなら油の温度が下がったときにしましょう。
確認するときは、容器に移し替えるなどして、様子をみるのも大事です。
④煙が出る
油の酸化の見分け方4つめは、油から煙が出る状態です。
これは油を加熱したときに、判断できる見分け方です。普通油は、揚げ物をする際には200度以下では煙が出ないようになっています。
しかし酸化した油の場合、150度の時点で煙が出るようになるんです。つまり油が温まり出した頃に、煙が出始めるという事です。
なので油が温まり出した頃に煙が出た場合、その油は酸化していると判断してもかまいません。
⑤泡が消えない
油の酸化の見分け方5つめは、油の泡が消えない状態です。
揚げ物をすると、食材から水分が出て、泡が吹き立ちますよね。本来ならこの泡は、すぐに消えてなくなります。
しかし酸化した油の場合は、この泡がいつまで経っても消えないというのも特徴の1つです。
というのも、酸化した油は粘り気があるので、泡が出たらそれをいつまでも留めてしまいます。もし食材を入れて泡が消えないようであれば、油が酸化していると判断してもいいでしょう。
油はどれぐらい再利用できるの?
揚げ物を作ったときに余った油を、また次に再利用する事はよくあります。
ですが何回ほど再利用できるのか、どのぐらいの期間であれば再利用できるのかについては曖昧ですよね。
実は油の酸化を防ぐためにも、ある一定期間しか油は再利用できないんです。続いて、油はどのくらい再利用できるのかについて紹介します。
2週間の間に数回なら再利用できる
油の再利用の基準ですが、大事な事は2つあります。
その1つというのが、時間です。油は時間が経つと酸化していくので、あまり長い間放っておくと酸化してしまいます。
そして油が再利用できる期間というのが、大体2週間程度なんです。これは揚げた食材によっても異なるので、あくまで目安になります。
他にも、何回使うかによっても安全性は変わってきます。
4回以上は使わない
油の再利用の基準でもう1つ大事なのは、何回ほど油を使ったかという回数です。
油は高熱にあてすぎると、酸化が進んでしまいます。つまり、同じ油を使って、何度も再利用してしまうだけで酸化は進んでしまうのです。
では、一体何度くらいまでなら再利用できるかというと、大体4回程度です。同じ油を4回使った場合、酸化はかなり進んでしまいます。
そうなってしまうと、例え2週間以内に使ったとしても、関係ありません。なので、同じ油を使えるのは4回までで、それ以上使う場合は新しい油を使いましょう。
揚げ物をした油!3つの保存方法
1度使った油は、一定時間であれば再利用する事は可能です。
しかしそのまま、使ったままの状態で保存するのはよくありません。揚げ物をした後の油には、正しい保存方法というものが存在します。
続いて、揚げ物をした後の油の保存方法を順番に紹介します。
①揚げカスを綺麗に取り除く
揚げ物をした後は、まずは揚げカスを綺麗に取り除きます。
揚げカスが残っていると、油の酸化の原因になります。なので保存する場合には、しっかりと揚げカスを取り除かなければなりません。
このとき気をつけなければならないのが、油が温かいうちに揚げカスを取り除く事です。冷めてから取り除くと、油自体に粘り気が出てしまいます。
なるべく油が温かいうちに、油こし紙などを使って揚げカスを取り除きましょう。
②蓋のついた密閉容器に入れる
揚げカスを取り除いた後は、油を蓋のついた密閉容器に入れます。
油は、空気や光などで酸化が進んでしまいます。なので、揚げカスを取り除いた後はすぐに密閉容器に移し替えましょう。
ただこのときに悩むのは、どんな容器に入れるかです。
オイルポットが1番ですが、オイルポットがない場合は空き瓶や牛乳パックに入れても問題ありません。
③冷暗所で保存
容器に油を入れたら、後は冷暗所で保存します。
先程も少し触れましたが、光は油の酸化の原因にもなります。他にも酸化しないよう気をつけなければならないのが、温度と湿度です。
温度が高いと、また油が酸化していく原因となってしまいます。また、油は湿度が高いと、酸化しやすくなるので、高温多湿な場所での保存は控えましょう。
酸化した油の捨て方
酸化した油は2度と戻せませんし、使い続ければ体に悪影響を及ぼします。
そのため、一定数以上使った油は処分しなければいけません。ですが酸化した油の捨て方といっても、正直捨てればいいのか分からない人の方が多いと思います。
続いて、酸化した油の捨て方について紹介します。
染みこませて捨てる
酸化した油の捨て方1つめは、油を染みこませて捨てる方法です。
これはビニール袋や牛乳パックに新聞紙や布を入れ、酸化した油を入れるだけでできます。
ただ注意したいのは、牛乳パックなどに油を入れるときは、油が冷めてる状態で行います。でないと、油が自然発火を起こして火事の原因となってしまいます。
自然発火を防ぐなら水も一緒に入れ、最後は輪ゴムやガムテープでしっかりと口を閉じるだけです。
分別は、燃えるごみで出して構いません。
凝固剤を使う
酸化した油の捨て方2つめは、凝固剤を使う方法です。
凝固剤は、今の時代手軽に入手する事ができます。方法は簡単で、酸化した油を熱い状態で凝固剤をいれます。
というのも、凝固剤を使うときは油を溶かさなければならないので、粘り気を無くす必要があるんです。
ちなみに普通にゴミ箱に捨てられるので、1番手間がかかりません。ただ凝固剤によっては処理の方法が違うので、正しくは取扱書を読みましょう。
廃食油回収を利用する
酸化した油の捨て方3つめは、廃食油回収を利用する方法です。
これは自治体などで、廃棄油を回収してもらうものです。油の処理の仕方を知っているプロが廃棄するため、安全性は1番高いです。
ただ自治体によってはやっていなかったり、無料ではなく費用がかかる場合もあります。そういった細かい部分は、あらかじめ把握しておきましょう。
酸化した油は体に悪い
酸化した油を摂取する事は、当然ですが体に悪影響を及ぼします。
しかし、実際は酸化した油を使い続け摂取しても、あまりその害に気づいていない人も少なくはありません。
では、酸化した油を摂取し続けたらどうなるのでしょうか?
最後に、酸化した油が体に及ぼす悪影響について紹介します。
酸化した油は腹痛や下痢を引き起こす
酸化した油を摂取すると、当然体に悪影響を及ぼします。
すぐに出る症状としては、腹痛や下痢、嘔吐です。ただこれらは酸化した油が、どのくらい酸化が進んでいたかで変わります。
そこまで酸化が進んでいないのなら、何事もないという場合もあります。
ですが酸化が進めば進むほど、こういった症状が出る上に重症化する可能性も高いです。
酸化した油を長期間摂取した場合
酸化した油を長期的に摂取した場合は、動脈硬化やがん、老化、認知症といった症状を引き起こします。
というのも、酸化した油には有害物質が含まれています。特に酸化した油に含まれる過酸化脂質は、体には非常に害悪です。
そのため、それらを長期的に摂取する事で体に異常をきたしてしまうんです。なので、先程紹介したように油は2週間で交換し、使うのも4回程度に留めましょう。
まとめ
今回は、酸化した油の見分け方について紹介しましたが、参考になったでしょうか?
酸化した油の見分け方は、そこまで難しいものではありません。なにより油が酸化していた場合は、なるべく早めに新しい油に交換する事が大事です。
もし酸化した油の見分け方に困っている方は、ぜひとも今回紹介した内容を参考にしてみてくださいね。