普段私達がよく食べる小松菜ですが、ときにすごく苦くて残してしまった事なんてよくありますよね。
特に小さい子どもなどは、あの苦味が苦手で小松菜を食べないなんて事もあるでしょう。
では、あの苦味は一体何が原因なのでしょうか?
今回は、小松菜の苦味の原因と小松菜が苦いときの対処法について紹介します。
小松菜の苦味は何が原因?4つ紹介
そもそもあの小松菜の苦味は、何が原因であれだけ苦いのでしょうか?
アクが強かったり、そもそも食べられるものではない可能性もあると考えた人は多いと思います。
実は小松菜が苦い理由はいくつかあって、それら4つは色んな理由が含まれているんです。
なのでまずは、小松菜の苦味である原因を4つ紹介します。
①旬ではない時期
小松菜の苦味の原因1つめは、旬の時期です。
実は普段から苦い小松菜ですが、旬の時期でないとさらに苦味が増す事が分かっています。
小松菜の旬は12月から2月と、寒い時期で、それ以外のときは甘みや旨味が減ってしまうんです。小松菜の旨味や甘みは、寒い環境で育った事が重要になるので、非常に温度には繊細です。
なので、12月から2月を過ぎた小松菜は、少し苦味が増してしまうのは仕方ありません。
②アクが強いのもある
小松菜の苦味の原因2つめは、アクが強すぎるものです。
小松菜はアクが少ない野菜なのですが、中には個体によってかなりアクが強いものに当たるときもあります。そもそも野菜に含まれるアクは、外的から身を守るために作られるものです。
そのため、野菜自体を保つ防衛反応として、ときにアクの強い個体ができてしまう可能性もあります。
アクは元々あった甘みや旨味を消してしまう作用があるので、アクが多すぎると中々甘みや旨味を感じられません。
③肥料の与えすぎ
小松菜の苦味の原因3つめは、肥料のあたえすぎによる影響です。
これは農家ではなく、自分で小松菜を育てて収穫したときによくある事です。小松菜は肥料をあげすぎてしまうと、苦くなってしまう事が分かっています。
なぜかというと、小松菜に含まれるシュウ酸は肥料のあげ具合によってはかなり強まってしまうからなんです。そのため、素人知識で小松菜を育ててしまうと、高い確率で苦くなる可能性があります。
小松菜は元からシュウ酸が少ない野菜なので、シュウ酸が多くなると余計に雑な味かつ苦味が増します。
もし自分で小松菜を育てている場合は、季節や育てている環境に気をつけなければ苦くなるのは覚えておきましょう。
④加熱のしすぎ
小松菜の苦味の原因4つめは、加熱のしすぎです。
小松菜に含まれるシュウ酸は、加熱する事で苦味が緩和します。ですが加熱しすぎると、かえって苦味が増してしまう事があるんです。
これは、加熱をする事で苦味を閉じ込めていた細胞が死滅した事で起こってしまう現象です。元々小松菜はすぐ火が通るので、そこまで加熱する必要はありません。
なので、小松菜を調理するときには、加熱しすぎないように注意しましょう。
苦味のある小松菜は食べても大丈夫?
小松菜はアクの問題はありますが、そもそも肥料などが問題で苦味が目立つ事も多いです。
ですが中には、「これは本当に食べれるの!?」というレベルで苦い小松菜を選んでしまう事も多々あります。
そんな異様に苦すぎる小松菜は、本当に食べても大丈夫なのでしょうか?
続いて、苦い小松菜は食べても大丈夫なのかについて紹介します。
苦味のある小松菜は食べても大丈夫
結論からいうと、苦味のある小松菜は食べても問題はありません。
元々、この小松菜の苦味の原因はシュウ酸という成分からでています。そのため、小松菜に含まれているシュウ酸が多ければ多いほど、苦味がするんです。
ただこのシュウ酸という成分は、摂りすぎると尿結石などの原因になります。
これだけ聞くと、苦い小松菜を食べたら、シュウ酸もたくさん摂ってしまうそうで怖いかもしれません。ですが、特に問題はないので大丈夫です。
小松菜自体、そこまでシュウ酸を含んでいる訳ではないので、1度に大量に食べなければ身体に影響はでません。
問題としては、苦味が酷くて食べにくいだけなので、調理法やアク抜きで改善するのが効果的です。
状況によっては食べるのを控える
ただ、苦味のある小松菜を食べるのを止したいいときも存在します。
それはどんなときかというと、あまりにも小松菜が苦い場合です。シュウ酸の問題はともかく、苦味の強すぎる小松菜を食べたいかといわれればそう思いませんよね。
なにより、苦味の強すぎる小松菜は春菊などの苦味よりも強烈でかなり食べにくいです。
先程紹介したとおり、原因は加熱のしすぎだったり、肥料のやりすぎの他にも、旬の問題などさまざまです。
なので、一口食べてみて異様に苦い場合は、あまり口にしないようにしましょう。
小松菜の苦味を抑える3つの方法
小松菜の苦味は、もはや切っても切り離せないものだと考えて間違いありません。
アクを抜きたくても、加熱をしすぎたりするとさらに苦くなる可能性は高いです。では、一体どうすればあの苦味を抑える事はできるのでしょうか?
ここで、知っておきたい小松菜の苦味を抜く3つの方法を紹介します。
①アク抜きをする
小松菜の苦味を抜く方法1つめは、アク抜きをする事です。
アクにはシュウ酸が含まれているので、このアクが小松菜自体を苦くしてしまっています。そのため、アク抜きをする事で一気に苦味がなくなるんです。
アク抜きの仕方も簡単で、まずは根元にある土をよく洗い流します。その後にボウルに水を溜めて、小松菜を10分ほど漬け置きします。
これだけで小松菜に含まれたアクは取れるので、やっておいて損はありません。
ただあまりにも長く漬けていると、水分を吸ってひたひたになりやすいので、ほどほどにしておきましょう。
②軽く加熱をする
小松菜の苦味を抜く方法2つめは、軽く加熱をする事です。
小松菜の中に含まれているシュウ酸が多いと苦くなってしまうのですが、軽く加熱する事でその大半を消す事ができます。
元々、小松菜自体に含まれるシュウ酸の量は少ないので、軽く加熱する程度でシュウ酸はなくなるんです。しかし、先程少し触れましたが、加熱しすぎると逆にまた苦くなってしまう事もあります。
なので、さっとフライパンで火を通したり、茹でる時間もそこまで長くなくて構いません。
③濃い目の味付けをする
小松菜の苦味を抜く方法3つめは、濃い目の味付けをする事です。
アク抜きをしても、元々シュウ酸が多く含まれている小松菜は苦いままである事が多いです。
これは小松菜に含まれていた甘みや旨味が消えたせいもありますが、元の甘さの小松菜に戻せる事はできません。なので強引な解決策として、濃い目の味付けをして料理をする事も有効的です。
例えばおひたしにするときも、醤油の分量を多くしてみたり、調味料の味で苦味をかき消す事はできます。
ただ塩分を多く摂取してしまう可能性もあるので、味を濃くしたい場合は、作る料理自体を考え直す必要があります。
おすすめの小松菜料理
小松菜の苦味を抜くには、アク抜きや調理方法がかなり重要になってきます。
濃い目の味付けをするのは良い方法ですが、「濃い味付け」だけではなんだか曖昧ですよね。それに、人によって好みや味覚などは変わってきます。
そこで、多くの人が愛してやまないおすすめの小松菜料理についても紹介します。
小松菜の炒めもの
おすすめの小松菜料理1つめは、小松菜の炒めものです。
一言に炒めものといっても、小松菜はどんな具材とあわせてもはずれは基本ありません。なので鶏肉と一緒に炒めたり、シンプルににんにくと一緒に炒めても美味しくいただけます。
炒めものの場合、オイスターソースや鶏がらなどで味を調える事が多いです。
もし小松菜が苦いようであれば、ソースの分量を少し多くしたりなど工夫する事もできます。
小松菜のナムル
おすすめの小松菜料理2つめは、小松菜のナムルです。
この小松菜のナムルは手軽でかつ美味しく、味も調整できるので作りやすい料理です。作り方も簡単で、小松菜を塩を少しいれた熱湯に入れて、サッとゆでます。
包丁で一口大に切った後は、醤油とごま油を混ぜた液体に小松菜をあわせるだけです。普段のおかずとしても食べられますし、お酒のおつまみとしても合うのでおすすめです。
小松菜と卵のスープ
おすすめの小松菜料理3つめは、小松菜と卵のスープです。
小松菜は汁ものにも使えますが、この卵とのスープはかなり相性がいいです。少し苦味のある小松菜でも、卵がふんわりと包み、鶏がらスープの味が苦味を和らげてくれます。
普通に作って食べるものいいですが、中には水溶き片栗粉を入れてとろみをつける人も多いです。とろみをつけると、また口当たりがよくなるので、かなりおすすめです。
まとめ
今回は、小松菜の苦味の対処法について紹介しましたが、参考になったでしょうか?
小松菜が苦い理由は、アクや肥料の問題、旬の問題など様々です。ただこれらの原因で共通していえるのは、個体差によって苦味は違ってくるので、苦いかどうかは選ばないと分かりません。
なので、料理をするときに味を工夫したり、事前にしっかりアク抜きをする事が重要になってきます。
もし小松菜の苦味に悩まされている方がいれば、ぜひとも今回紹介した内容を参考にしてみてくさだいね。