普段何気なく食べている「りんご」ですが、どこかピカピカしている事を疑問思った事はありますか?
「あのピカピカの正体は一体何?」と思う人は、かなり多いです。しかし実際、あのワックスを塗ったような光沢さは何なのかは、あまり知られていません。
なので今回は、りんごの皮にあるワックスが食べられるのかどうかについて紹介します。
りんごの皮にワックスって塗られているの?
りんごの皮は、まるでワックスが塗られたかのようにピカピカしていますよね。
しかしあれば、ワックスが塗られているわけではありません。ですが、それも国産のりんごか輸入品のりんごによって場合が違ってくるのです。
まずは、なぜりんごの皮にワックスのようなものが塗られているのかについて紹介します。
国産のりんご
そもそも、なぜりんごの皮にワックスのようなものが塗られているのかというと、ある理由が存在します。
その理由というのが、りんご自身を守るために自然と出てくるものだからという理由です。りんごは熟してくると、表皮細胞から色んな成分を出していきます。
その中でも脂肪酸といわれるものが分泌されると、ろう物質を溶かすために働きかけるんです。そのため、ああいったツルツルと感じを出すため、人工物ではありません。
輸入品のりんご
では、国産のりんごは問題なさそうですが、輸入品のりんごはどうなのでしょうか?
結論からいうと、輸入品のりんごは人工的に皮にワックスが塗られています。これもりんごの鮮度を保つためのもので、輸入しているからこそつきまとう問題です。
ただ、オーガニックの輸入品については例外です。
オーガニック自体、無添加である必要であるため、ワックスのような人工物をつけては嘘になってしまいます。
見分け方としては、輸入品の中でも安く売られているりんごは、皮にワックスを塗っている可能性が高いです。
りんごの皮にワックス!洗わず食べても大丈夫?
りんごの皮がワックスを塗ったようになっている理由については、よく分かったと思います。
ですがやはり、「食べてもいいものなのか?」については思い悩んでしまいますよね。ましてや輸入品のりんごは、ワックスを塗られている可能性が高いです。
続いては、りんごの皮にワックスがついていても食べられるのかについて紹介します。
天然ワックスは食べても問題はない?
先程も紹介しましたが、国産のりんごの皮にあるワックスは脂肪酸というものによって出来ています。
この脂肪酸で出来たワックスは、「天然ワックス」とも呼ばれています。そのため、そのまま食べても特に問題はありません。
そもそもりんごの皮にワックスのようなものが出来てしまうのは、りんご自体の鮮度を保つためです。
特にこのワックスがベタベタするのは、「油あがり」という現象です。りんごは熟してくるとリノール酸や、オレイン酸という脂肪酸が増えてくる事でベトベトします。
またこの油あがりの状態のりんごは、熟しているサインでもあります。
なので、りんごが熟しているかどうかは皮がピカピカしているかどうかしっかり見てみましょう。
りんごの種類によってもワックスがあるかは変わる
ちなみにこの油あがりですが、国産のりんごでも種類によってもあるかどうかは変わってきます。
これはりんごの育ち方や、育てている環境や品種などによって違いがでてくるそうです。この違いでもっとも重要になるのが、ロウ物質の量です。
ロウ物質があるがどうか、多いか少ないかによって、表面がツルツルするかどうか変わってきます。
品名を挙げると、ジョナゴールド、つがる、千秋などのりんごは油あがりがよくあらわれます。逆にふじや王林は、あまり油あがりがあらわれる事はありません。
品種によって熟しているかどうかのサインが変わりますが、どちらにせよりんごを購入する際に覚えておいて損はないです。
りんごの皮にワックス!洗い方4選
りんごの皮にあるワックスは、洗った方がいい場合もあります。
いくら天然の成分とはいえ、分かっていても中々口にするのに勇気はいると思います。では、りんごの皮にあるワックスは一体どうすれば落とせるのでしょうか?
最後に、りんごの皮にあるワックスの落とし方について紹介します。
①水で洗う
りんごの皮にあるワックスの落とし方1つめは、水で洗う方法です。
一見聞くと、大して効果がなさそうですが実はそうではありません。油あがりは、そこまで物質にくっつく粘着力はないそうです。
なので流水で洗うだけでも、油あがりはしっかりと落とせます。他にも水で洗う方法が良いとされているのには、ある事が関係しています。
そのある事というのが、りんごに付着した農薬です。
農家によってりんごの栽培はそれぞれですが、無農薬で作られたりんごはかなり珍しいです。そのため、普通収穫されたりんごには、農薬が付着している可能性があります。
ですがその農薬も、流水で洗い流せばきちんと落ちます。なのでりんごを食べる前に、水できちんと洗うだけでも油あがりと農薬の2つがしっかり落とせるんです。
②重曹で洗う
りんごの皮にあるワックスの落とし方2つめは、重曹で洗う方法です。
台所の汚れなどを落とすとき、重曹などを使う人は少なくありません。実は、こういった油あがりの多い果物などを洗うのにも重曹は役に立つんです。
簡単も方法で、湿らせたスポンジに食品用の重曹を混ぜて、りんごを擦りつけるだけです。しかも洗う時間も短く、数十秒もすればワックスは落ちます。
ただここで注意したいのが、食品用の重曹で洗うという点です。重曹には医薬用、食品用、工業用の3つの種類があります。
このうち、医療用と工業用の重曹は口にしたら危ないものなので、重曹を買うときにも注意が必要です。
食品用の重曹は、きちんとパッケージに「食品用」と書いてあるので分かりやすいと思います。
③台所用洗剤で洗う
りんごの皮にあるワックスの落とし方3つめは、台所用洗剤で洗う方法です。
これは水で洗い流す方法の他に、真っ先に思い付く方法だと思います。ですが中には、「台所用の洗剤で洗って大丈夫?」と怖くなる人も多いです。
これも先程紹介した重曹と同じで、用途に野菜・果物と表記された台所洗剤なら問題ありません。洗い方も簡単で、洗剤を含ませたスポンジでりんごの表面を軽くこすり、数十秒洗い流すだけです。
ただデメリットとしてしっかりとすすがないと、りんごの皮を伝ってりんごに洗剤が染みこむ可能性があります。なので、洗剤で洗った際にはきちんと洗剤を落としましょう。
④塩や酢で洗う
りんごの皮にあるワックスの落とし方4つめは、塩や酢で洗う方法です。
正直、塩や酢でワックスが落ちるのか不安な人も多いと思います。ですが、塩や酢の洗浄効果を舐めてはいけません。
塩や酢でも、りんごについたワックスはもちろん、農薬、アクも一緒に落とす事ができるんです。これも方法は簡単で、まずは塩や酢を入れた水にりんごを漬けます。
そしてそのまま数分間漬けた後、表面を軽く擦るだけです。このとき大事なのが、揉むように洗い流す事です。
酢や塩は普段私達が口にするものなので、洗い流すのに使うのにも抵抗はほぼないと思います。
ちなみに、酢や塩の味がりんごに染みつく事はありませんが、漬けすぎには注意しましょう。
まとめ
今回は、りんごの皮にあるワックスが食べられるのかどうかについて紹介しましたが、参考になったでしょうか?
りんごの皮にあるワックスは、りんごによって無害か有害かが変わってきます。国産のものは口にしても問題はありませんが、心配なら洗い落す事ができます。
なによりあのワックスは熟れているかの判断基準にもなるので、覚えておいて損はありません。もしりんごの皮のワックスが気になった方は、ぜひとも今回紹介した内容を参考にしてみてくださいね。