新型コロナが流行し、消毒液は私達の生活に欠かせないものになっていますよね。
中には、消毒液をプラスチック容器に入れて持ち歩く人も多いと思います。ですが、エタノールをプラスチックに入れると、容器が溶ける事があるんです。
今回は、エタノールをプラスチック容器に入れると溶けるのかについて紹介します。
【注意】エタノールを入れると溶ける容器とは?
実はエタノールを入れるとき、容器はしっかり選ばなければなりません。
というのも、エタノールを入れると溶ける容器がいくつか存在するからです。しかも意外と私達の身近に多く、よく使うものも多いので知らないと大変な目にあってしまいます。
まずは、エタノールを入れると溶ける容器について3つ紹介します。
PET(ポリエチレンテレフタレート)
エタノールを入れると溶ける容器1つめは、PETです。
このPETという素材はポリエステルの一種で、ペットボトルの由来にもなっているものです。そのためペットボトルで使われる事はもちろん、他にも色んなものの素材になっています。
クリアフォルダや包装フィルムなどにも使われていて、透明度が高いのが特徴です。しかし、このPETはアルコールと反応して溶けてしまうというデメリットがあります。
つまり、エタノールのような成分に触れると、容器が溶けてしまうというわけです。
PVC(ポリ塩化ビニール)
エタノールを入れると溶ける容器2つめは、PVCです。
このPVCは「ポリ塩化ビニール」という名前からか、「塩ビ」とも略称されるものです。PVCは主に、ビニール袋やラップ、水道管に使われています。
特徴としては軽く頑丈で、ビニール袋やラップ以外にも使われる事は多々あります。
ただデメリットは、2つあります。
PVCには2種類ほどあって、それが軟質性と硬質性のものです。ラップやビニール袋のような柔らかい素材に使われるものが、軟質性にカテゴライズされます。
この軟質性のPVCには、可塑剤というものが使われていて、これを使用していない硬いものが硬質性です。軟質性のものはアルコールと反応して溶けるので、エタノールを入れるには不向きです。
しかし硬質性のものは、アルコールに対して耐性があります。なので、このPVCについては硬質性のものはエタノールを入れてもいいという事になります。
PS(ポリスチレン)
エタノールを入れると溶ける容器3つめは、PSです。
PSには、PVCと同じく2つの種類に分かれています。
それが透明の汎用ポリスチレンと、ゴムを加えて強度を高めた耐衝撃性ポリスチレンの2つです。
見た目にも違いがあって、汎用ポリスチレンは透明ですが、耐衝撃性ポリスチレンは乳白色をしています。使われているものとしては、ヨーグルトやカップ麺などの容器です。
他にも食品の容器にも使われていて、とても軽いのが特徴です。しかしデメリットとして、アルコールと反応して溶けてしまいます。
よく雑貨やなどで見かける軽い容器は、PSで出来ている事も少なくありません。なので、ものすごく軽い容器については、PSで出来ている可能性を考えましょう。
【安全】エタノールを入れても溶けない容器
エタノールを入れると溶ける容器もありますが、もちろんエタノールを入れても溶けない容器はあります。
先程紹介した容器は、ほとんどアルコールと反応して溶ける事が多いです。では、どういった容器がアルコールで溶けないのでしょうか?
続いて、エタノールを入れても溶けない容器について紹介します。
ポリエチレン(PE)
エタノールを入れても溶けない容器1つめはPEです。
PEは、プラスチック素材の中でも最も原料価格が安いものとして知られています。ただPEはその原料価格とは別に、加工のしやすいプラスチック素材でもあるんです。
そのため様々なものの原料になる事が多く、主にラップなどの原料に使われています。他にもバケツや灯油缶などにも使われていて、エタノールにも耐性があるんです。
しかしデメリットとして、PEでできたものは不透明になってしまいます。なので、残量が見にくいというのが唯一のデメリットです。
ポリプロピレン(PP)
エタノールを入れても溶けない容器2つめは、PPです。
PPは、プラスチック素材の中でも耐薬性に優れた素材です。そのため、エタノールを入れても溶ける事はありません。
しかもPPで造られた容器は、透明なものと不透明なものがあります。どちらも使う事はできますが、ただ透明な容器はあまり市場に出回っていません。
PPは今回紹介した中で1番耐薬性がありますが、不透明な容器が多いのが欠点です。
ガラス製品
エタノールを入れても溶けない容器3つめは、ガラス製品です。
ガラス製品はプラスチック素材とは違い、エタノールを入れても溶ける事はありません。しかも透明なので、エタノールを入れても残量が分かるメリットもあります。
他にもガラス製品は、商品によっては安い上に出回っているのでどこでも買えます。ただデメリットとして、プラスチック素材より重い、また落とすと割れてしまうという欠点があります。
なので、エタノールを持ち運ぶとき荷物が多いと少し負担がかかってしまうのが欠点です。
100均の容器も使えるの?
エタノールに対応できる容器は、いくつか存在します。
しかし買おうとしても、容器の値段はそれぞれ違い、材質によっては少しばかりお金がかかるものもあります。
そんなとき思い浮かぶのが、100均で売っている容器でも大丈夫なのかという案です。では100均の容器は使えるのか、最後に100均で買った容器の注意点について紹介します。
100均一の容器でも使える
結論からいうと、100均で売っている容器でもエタノールを入れる事はできます。
恐らく今まで紹介してきた内容をみると、PSやPETで出来ているように思えてしまうかもしれません。しかし、パッケージに「アルコール対応」と表記されていれば問題なく使えます。
ダイソーやセリア、キャンドゥでもアルコール対応用の容器は売られているので購入して使ってみましょう。
必ず消毒液用か確認する
ただ、「アルコール対応」と表記されたものだからといって、全てがエタノールに溶けないわけではありません。
中には、パッケージの裏に「高濃度のアルコールを容器に入れるのはおやめください」と書かれたものもあります。なので、消毒液用かどうか確認した上で、パッケージの裏もよく確認しましょう。
できるなら、100均でエタノールを入れる容器を買うならガラス製でできたものを買うのをおすすめします。
まとめ
今回は、エタノールをプラスチック容器に入れると溶けるのかについて紹介しましたが、参考になったでしょうか?
エタノールを容器に入れるには、やはり素材によって溶けるかどうか考えなければいけません。危険なものもありますが、安全なものももちろんあって、それを覚えておくだけで大分違ってきます。
もし、エタノールを入れる容器を買うのに迷ってる方は、ぜひとも今回紹介した内容を参考にしてみてくださいね。