園芸用や車の洗車などの散水に不可欠なに散水ホース。
久しぶりに使おうと触ったら黒くてベタベタしていませんか?
手や最悪、服についてしまうことも。
服についてしまうとなかなか落ちませんし、もういっそホースごと捨ててしまいたくなりますよね。今回は散水ホースがベタベタする原因や改善できる方法などをご紹介します。
ホースがベタベタになる原因とは?
ホースがベタベタになる原因は何なのでしょうか?
結論から言うと、ホースを長い時間外に保管していることによりホースが紫外線を浴びて劣化しているからです。
では、ホースの原材料は何でできているのでしょうか。
特徴や構造などを説明しますね。
園芸用ホースの原材料
- プラスチック
- ポリ塩化ビニール
などでできています。
園芸用ホースの特徴
- 熱に弱い
- 耐候性がある
- 曲げられる=柔軟性がある
などが挙げられます。
園芸用ホースの基本構造
外側から
- 外皮
- 補強体
- 内管
上記のようにできています。
ベタベタになる原因
ホースの塩化ビニールにはやわらかく曲げられるように可塑剤(かそざい)が添加されており、外皮が太陽光に当たると内部から油分がじんわり浮いて表面に出てきます。それをブリードアウト現象といいます。
可塑剤がブリードアウトの状態だとホース本体の可塑剤が減り、柔軟性がなくなることでキズが入り亀裂なども入りやすい。そして油分に汚れがついて黒くてベタベタになっていきます。その後、残念ですが、ホースが劣化していっています。
ちなみに、劣化の現象を加水分解ともいいます。※加水分解とは、化合物に水が作用して分解反応を起こすことをいいます。
ホースがベタベタなったときの4つの対処法
では、ホースがベタベタになってしまったら対処法はないのでしょうか。
いいえ。劣化度合いにもよりますが、つけ置きやふき取るなどで取れます。
どのようなものでふき取ればいいか4つご紹介しますね。
①重曹
重曹でのつけ置きが1番おすすめの方法です。
重曹には食用とそうじ用がありますが、そうじ用の重曹を使いましょう。食用もそうじ用の重曹も主成分は同じで差は精製の純度です。
重曹の使い方:手順
1.バケツなどに重曹を入れ、40度程のお湯で溶かしホースを半日くらいつけ置きしましょう。
なぜホースの汚れが落ちるかというと、重曹はアルカリ性。酸性の汚れを落とすのに適しています。酸性の汚れは油汚れ・皮脂汚れなどです。つけ置きすることで汚れを浮かせて落とせます。
2.ホースをバケツから取り出し、水あらいをして乾燥させましょう。
※個人差はありますが、重曹水で手荒れを起こすこともあります。ビニール手袋をして作業するのがおすすめです。もしそれでもまだ、ベタベタするようでしたら無水エタノールでふき取ればOKです!
②無水エタノール
最近では各ご家庭に消毒用のエタノールがあると思いますが、無水エタノールとの違いは濃度。無水エタノールの方がより濃度が高いため、黒いベタベタをキレイにふき取りたいのであれば無水エタノールを使用しましょう。
無水エタノールはドラッグストアなどでも購入できますし、ネット通販でも購入できますよ。
ふくときは、キッチンペーパーなど毛羽立ちがあまりないものがおすすめです!
③泡ハンドソープ
ハンドソープには液体のものと泡のものがあるのですが、よく落とせるのは泡ハンドソープです。ハンドソープには汚れを落とすための界面活性剤が成分に含まれており、油分汚れを落とせます。
タオルなどに泡ハンドソープを含ませてホースをゴシゴシこすりましょう。するとキレイさっぱり落とせます。
④シンナー溶液
どうしても上記に説明した方法でも取れにくいときは、シンナー溶液で落とす方法もあります。
ですが、シンナーは取り扱いに注意が必要なのであまりおすすめではありません。※作業するときは、絶対!マスクとビニール手袋をしましょう。
バケツなどを用意しホースを入れ、シンナー溶液を乾いた雑巾にしみ込ませてさっとふき取ります。
⑤ホースをカットする
ベタベタになってしまった所だけホースをカットする方法。
カットして使える長さのホースにしかできない方法ですが、ベタベタした部分をカットするので新品のように使えますね。
⑥太陽光を避ける
散水ホースを使い終わった後、ついホースを外に置きっぱなしにしてしまいがち。
太陽光に当たることによりホースが劣化しますので、陽に当たらない場所や高温にならないところで保管しましょう。
不要なホースの捨て方
劣化してしまった不要なホースはどのように捨てたらいいのでしょうか。
リサイクル法により、ごみの分別がずいぶん細かく指定されていますから大変です。
ガーデニングなどをしている方にとっては、どう処分していいのか疑問ですよね。ということで、不要なホースの捨て方を説明します。
ホースは何ゴミ?
各自治体によって捨て方が違うので一概には言えないのですが、「燃えるゴミ」として捨てられます。
地域によっては捨てられるホースの長さが決まっている場合もあります。お住まいの地域のホームページや役所などに確認、問い合わせしてください。
捨てるときの注意点
捨てるときは、ホースの中の水は抜いてから捨てましょう。
長く使っていると水が溜まっているかもしれません。
ホースの付属品
ホースには水の噴射量や圧力を調整できる機能がついているものもありますよね。
特にガーデニングに使うものには大抵ついています。全てとは言えませんが、大体のものがプラスチック製なので「燃えるゴミ」として出せます。
ベタつかないホースがある
はじめからベタベタしにくいホースはないのでしょうか。
実はあります。長く使いたい方には、ベタつかないホースを購入するのがおすすめです。
他にもフルカバータイプのホースリールもありますよ。
直射日光や雨などからホースの劣化を防げます。
まとめ
園芸用の散水ホースは、外に置いておくと太陽光が当たることにより可塑剤が浮き出てベタベタしてしまうことがわかりましたね。
改善の1番の方法は、そうじ用の重曹で半日つけ置きすること。劣化が進んだホースの捨て方などをご紹介してきました。
外に保管しないことが1番ですが、ベタつかないホースを購入されるもおすすめです。ぜひホースのベトベトから解放されましょう!この記事がご参考になれば幸いです。